WATCH COMPANY公式ブログ~時計修理技術者コラム~

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時計修理技術者コラムVol.1 時計の防水性~ねじ込み式リューズとチューブ~

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定期メンテナンスのススメ

機械式時計は精密機器です。日常の使用方法や、メンテナンスを受けて頂く頻度によって、時計の寿命は変わってきます。大切な時計を末永く使って頂けるように、使い方のコツをご紹介させていただきます。

時計の防水性~ねじ込み式リューズとチューブ~

防水性が落ちると、時計内部に湿気や汗が侵入してしまいます。
水入りによって時計内部の部品が損傷を受けてしまい、損傷が大きければ大きいほど、メンテナンスの費用も高額になってしまいます。
防水性を保持するために重要な役割をしている部品の一つにチューブがあります。

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ロレックスのリューズはねじ込み式のリューズになっています。リューズをケース側で受ける部品が“チューブ”です。
チューブの状態が悪くなると、ねじ込みが次第に浅くなり、最終的にはリューズが全くねじ込めない状態(リューズが常に解放している状態)になってしまいます。リューズがねじ込めない状態になると、防水性が無く、浸水する状態になります。

 

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新品のチューブです。
汚れや摩耗が無く、防水性も問題はありません。

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使用により、汚れたチューブです。
汚れが蓄積されることで、しっかりとねじ込みができない状態になると防水性が落ちてしまいます。しかし、汚れやゴミが付着しているだけであれば、定期的に除去することで防水性も確保することができます。

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使用により、変形したチューブです。
ネジ山がつぶれた状態で使用を続けると、リューズも損傷(摩耗)してしまいます。多少ねじ込みができる状態でも、すぐにねじ込めない状態になることが予想されます。リューズを傷つけないためにも早めの部品交換をお勧めします。

ねじ込みが浅くなった?引っかかる程度しかねじ込めない?

リューズ・チューブ共に金属製のため、使用と共に経年劣化(摩耗や変形)をしてしまいます。
リューズやチューブを少しでも長くご使用いただくために、リューズをねじ込む際は、ねじ込める箇所を丁寧に探し、ゆっくりとねじ込んでいただくことをお勧めしております。

外装部品(特にリューズ)は、価格が高騰傾向にあります。部品の交換だけでオーバーホール料金以上(!?)するものもございます。
高額なメンテナンス料金に悩む前に、是非修理のご相談をお勧めいたします。
お見積もりは無料です。発送をご希望のお客様には無料梱包キットを手配させていただきます。

 

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